やさしい現代音楽の作曲法
著 者:木石 岳 |
内容
高尚・崇高等、難しいイメージの現代音楽の作曲法を、やさしく解説した本。十二音技法、トータル・セリエリズムといった音楽理論を駆使したものや、アルゴリズム作曲、ミニマリズムといったコンピュータやテープを使ったもの、様々な特殊奏法やノイズ音楽、もはや音楽なのか?ともいえるものまで、幅広く掲載。作曲はもちろん、現代音楽とは何かがわかる一冊!
目次
●第1章 〈脱〉調性 ~グッバイ、美しい響き~
第1章〈脱〉調性 コンセプト
SECTION1-1 無調
実践1 ざっくりと無調に
実践2 ピッチクラス
発展
SECTION1-2 十二音技法
実践1 音列をつくる
実践2 マトリックスで音列を整理
実践3 音列で曲にする
先例 パリンドローム音列
発展
SECTION1-3 トータル・セリエリズム
実践1 リズムの《音列》をつくる
実践2 音の長さ(音価)を《音列》にしてみよう
実践3 音価と音程が結びついた《音列》
実践4 その他の《音列》を確認しよう
発展
SECTION1-4 ポスト・セリエリズム
実践1 新しいルールで
実践2 ベルクの用いた音列
実践3 メタトナリティ
発展
●第2章 〈脱〉作曲 ~ほとんど作曲しない~
第2章〈脱〉作曲 コンセプト
SECTION2-1 アルゴリズム作曲
実践1 集合論のベン図から作曲してみよう
先例1 有名なアルゴリズム
先例2 新しい複雑性
先例3 コンピュータを使う
発展
SECTION2-2 偶然性の音楽
実践 易経の作曲
発展
SECTION2-3 即興演奏と不確定性
実践1 即興演奏の曲をつくろう
実践2 グラフィック・スコアをつくろう
実践3 不確定性の音楽を演奏(作曲)しよう
発展
SECTION2-4 ミニマリズム
実践1 加減法でモチーフをつくる
実践2 オスティナート
実践3 プロセス・ミュージック
実践4 ドローン
発展
SECTION2-5 アンビエント
実践 ブライアンイーノのオスティナート
発展
SECTION2-6 引用とモザイク
実践 引用の種類を学ぼう
発展
●第3章 〈脱〉音色 ~知らない響きを求めて~
第3章 〈脱〉音色 コンセプト
SECTION3-1 新しい奏法と記譜
実践1 管弦楽
実践2 ピアノの特殊奏法
実践3 声楽
実践4 音色転調
発展
SECTION3-2 クラスター/微分音
実践1 カウエルのクラスター
実践2 微分音
発展
SECTION3-3 電子音楽
実践1 シュトックハウゼンの電子音楽
実践2 電子音の基本を学ぼう
先例 コンピュータ音楽
発展
SECTION3-4 スペクトル音楽
実践1 音声のスペクトル解析
実践2 変調を体験してみよう
発展
SECTION3-5 ノイズ音楽
実践 ノイズを音楽にする
発展
●第4章 〈脱〉音楽 ~もはや音楽ですらない~
第4章 〈脱〉音楽 コンセプト
SECTION4-1 ミュージック・コンクレート
実践 オブジェ・ ソノールをつくろう
発展
SECTION4-2 サウンド・スケープ
実践1 サウンドマップを実践する
実践2 音の分類
実践3 SD法で音の印象を考える
実践4 音の合成をしてみよう
発展
SECTION4-3 シアター/身体表現
実践1 ハプニング
実践2 オペラの拡張
実践3 図形イメージと身体の動き
発展
SECTION4-4 コンセプチュアリズム
実践 コンセプチュアル・ミュージックの枠組みを知ろう
発展
SECTION4-5 フルクサス
実践1 まずはなんでも指示してみよう
先例1 ただの遊びとして
先例2 危険なイヴェント
実践2 音楽的なスコア
発展
●付録
OpenMusicの基礎
1.はじめに
2. OpenMusicとは
3.起動~新規ワークスペースを作る
4.新規パッチの作成、オブジェクトの作り方
5.リスト構造で和音を生成
6.リズムツリー構造
7.音高列の自動生成
8.スペクトル楽派のハーモニー
スペシャルインタビュー 川島素晴
現代音楽関連の年表